2015年 06月 19日
再発性上皮びらん(SCCEDs) |
こんにちは、院長の小泉です。
今回は眼の病気を一つご紹介していきたいと思います。
今回の病気は再発性上皮びらん(SCCEDs)という病気です。
他にも突発性慢性角膜上皮欠損などの呼び方があるのでSCCEDsという言い方をしていきます。
この病気は角膜(黒目)の上皮がしっかりと接着しない(ゆるく接着している)ことによって簡単に剥がれてしまい、眼に傷や炎症が起こる病気です。
SCCEDsの場合、眼の傷がなかなか治りません。そして治ったと思ってもすぐにまた再発するという非常にやっかいな病気です。


上の写真が正常の眼です。角膜は非常に透明性もあってきれいな眼をしてますね。
比べて下の写真は角膜が白く濁っていて眼の中が見えずらくなってしまっています。
では次に、傷がある場所を染色するとこのような見え方をします。


上の写真は角膜部分は一切染色されていませんが、下の写真は角膜が薄く染色されているのがわかると思います。
つまりこの部分の角膜上皮が剥がれてしまっているということです。
剥がれてしまったところは頑張ってまた上皮を形成しようとしますが、とにかく接着がゆるいのですぐにまた剥がれてしまいます。
この多くの獣医師を悩ます病気には
①剥がれそうな上皮はそのままにしていても剥がれてしまうので、意図的に剥がしてしまう。
②角膜点状切開(格子状切開)という手技を行い、接着しやすいようにする。
③眼瞼縫合(上下のまぶたを糸で縫ってくっつける)をおこない角膜の上皮化を促進する。
という治療を行っていきます。
ここまで行って、せっかく治ってもまた何か月かすると再発することがあるんですけどね(;_;)
本当にやっかいな病気です。
最後は少し愚痴っぽくなってしまいましたが、以上で今回の病気についての紹介はお終いです。
中年(8~9歳)のわんちゃんで、なかなか眼の傷が治らない場合はSCCEDsの可能性がありますのでいつでもご相談くださいね。
それではまた定期的に病気の紹介をしていきますのでお楽しみに!
今回は眼の病気を一つご紹介していきたいと思います。
今回の病気は再発性上皮びらん(SCCEDs)という病気です。
他にも突発性慢性角膜上皮欠損などの呼び方があるのでSCCEDsという言い方をしていきます。
この病気は角膜(黒目)の上皮がしっかりと接着しない(ゆるく接着している)ことによって簡単に剥がれてしまい、眼に傷や炎症が起こる病気です。
SCCEDsの場合、眼の傷がなかなか治りません。そして治ったと思ってもすぐにまた再発するという非常にやっかいな病気です。


上の写真が正常の眼です。角膜は非常に透明性もあってきれいな眼をしてますね。
比べて下の写真は角膜が白く濁っていて眼の中が見えずらくなってしまっています。
では次に、傷がある場所を染色するとこのような見え方をします。


つまりこの部分の角膜上皮が剥がれてしまっているということです。
剥がれてしまったところは頑張ってまた上皮を形成しようとしますが、とにかく接着がゆるいのですぐにまた剥がれてしまいます。
この多くの獣医師を悩ます病気には
①剥がれそうな上皮はそのままにしていても剥がれてしまうので、意図的に剥がしてしまう。
②角膜点状切開(格子状切開)という手技を行い、接着しやすいようにする。
③眼瞼縫合(上下のまぶたを糸で縫ってくっつける)をおこない角膜の上皮化を促進する。
という治療を行っていきます。
ここまで行って、せっかく治ってもまた何か月かすると再発することがあるんですけどね(;_;)
本当にやっかいな病気です。
最後は少し愚痴っぽくなってしまいましたが、以上で今回の病気についての紹介はお終いです。
中年(8~9歳)のわんちゃんで、なかなか眼の傷が治らない場合はSCCEDsの可能性がありますのでいつでもご相談くださいね。
それではまた定期的に病気の紹介をしていきますのでお楽しみに!
by koizumi-ah
| 2015-06-19 13:48